屈辱篇下

 あたしがゆっくりと指を動かし始めると、優君はなんともいえない表情をしながら目をつむった。

 あの日からあたしたち三人はこれから先、優君をどんな風にいじめるか計画を練り、今日実行に移した。
 何で今日にしたかって言うと、あたしの家の両親も優君の両親も町内会の旅行で夜まで帰ってこないから、この計画を実行するにはぴったりの日だ。

 あたしの指の動きに合わせて、優君、いや優ちゃんが身をよじる。
 だけど後ろから綾に抱きかかえられているから、全然動く事ができない。綾は優ちゃんよりぜんぜん背がおっきいもんね。優ちゃんじゃ太刀打ちできないよ。
「や、やめて、もう、だめぇ」
「なんか優ちゃん女の子みたいな声出してる〜」
「も、もうだめだって、ホントにダメなんだから……」
 ますます女の子みたいな声。
 それと一緒におちんちんもどんどん暑くなってくる。
 赤ちゃんみたいなおちんちんが必死でかたくなって上を向いてる。
 すごくかわいい。もっともっといじめたくなっちゃう。
「はぁ、はぁぁぁ、も、もう、もう……」
 次の瞬間、優ちゃんは泣きそうな声を出しながら体をビクリと震わせると、おちんちんの先から白い液体が……あれ? 出ない?
 虚ろな目をしてぐったりしている優ちゃんは確かにイッタように見える、だけれどそのおちんちんからは証である白い液体が一滴も噴出してこなかった。
「??? どうなってんの?」
 思わずあたしたち三人は頭の中にはてなマークを廻らせながら目を合わせていると、優ちゃんの目からぽろぽろと涙がこぼれてき始めた。
「お、お願い、言わないで……」
 蚊の小さな声で優ちゃんが喋り始める。
「小さい事も、皮がかぶってる事も喋っていいから、写真も見せてもいいから、このことだけは誰にも言わないで、お願い……」
「なるほど、そういう事ね」
 泣きながら言う優ちゃんの言葉で、あたしはどういう事なのか納得した。
「そういう事って?」
「どういう事?」
 一人で納得しているあたしに、問いかけてくる紗枝と綾にあたしは応えた。
「簡単なことよ、優ちゃんのおちんちんは見かけだけじゃなくて機能も赤ちゃんだったって事」
「機能も赤ちゃん?」
「そう、優ちゃんは中三にもなってまだ精通してないの、早い話が精子が出来てないって事」
 あたしの言葉に二人は目を丸くした。
「だって、いくらなんでももう中三だよ?」
「セックスしてる子だっているってのに、まだ精子も作れないなんて……」
 二人の言葉に優ちゃんはますます涙をこぼし、おちんちんはあたちの手の中で小さくなってゆく。
「だけど言ったのに射精しないってのはそれ以外考えられないじゃない、ね、優ちゃん?」
 突然言葉を振られ、優ちゃんは体をびくっと震わせ、おちんちんもあたしの手の中でぴくっと振るわせたが、口は開かないで黙ってうつむいている。
「無言なのが返事だよね?」
 黙り続ける優ちゃんにあたしが語気を荒げると、優ちゃんはうなずいた。
「だけどさ、そんな事ならなおさら毛なんていらないんじゃない?」
「そうだね、さっさと綺麗にしてあげようか」
 あたしがシェービングクリームを、優君の股間にぬってチョビットだけ生えていた毛を剃り始める。
 優君は抵抗すると思っていたけど、射精できない事を知られてしまったうえ、イク姿をビデオで撮影までされたのがよほどショックだったのか、泣いているばかりでまったく抵抗しなかった。
 おかげでおちんちんの毛だけじゃなく、すね毛や腋毛首から下全ての体毛を綺麗に剃ってしまうのにも、思ったほどの時間もかからなかった。

「ほら、綺麗になったよ見てみな」
 あたしに後ろから両肩を押さえられながら、優君は恥ずかしそうに顔を真っ赤にして、姿見に映った無駄毛の一切なくなった自分の姿を見ている。
 お風呂で優君の体を洗ったあと、ちっちゃいおちんちんの裏まで綺麗に水滴を拭いてあげたあたしたちは、再びあたしの部屋までやってきていた。
「ほら、いつまでもおちんちん出しっぱなしじゃ風邪引いちゃうよ」
 綾は優君の隣にしゃがみこむと、右手の人差し指と親指で優君のおちんちんを摘まむ、優君は反射的に体を動かそうとしたけど、鏡越しのあたしの視線を感じたのか、ギュッと目をつむり綾の指におちんちんをゆだねる。
 あたしたち三人も最初はおっかなびっくりと優君のおちんちんを触っていたけど、いつの間にか慣れてしまったようで、気軽に触れるようになっていた。
「これでおちんちんナイナイしようね! ほら足上げて」
 ぎこちない体勢で綾は優君の両足を下着に通すと一気に引きあがる。
「あ……」
 自分のおちんちんを隠した下着を見て、優君は目を丸くした。
 それもそのはず、あたしたちが用意したのは女の子のショーツ、それも小学校の低学年がはくようなデザインで、色はピンクのかなり愛らしいショーツだった。
 そして優君のおちんちんはそのショーツにすっぽりと納まってしまったのだ。
「やっぱぴったりだ!」
 ビデオカメラをまわしながら漏らした紗枝の感想は、あたしが感じたものと同じだった。
 そしてあたしは、紗枝の言葉で我に返ってあわててショーツを脱ごうとする優君の両腕を押さる。
「だめだよ」
「だって、これ女の子の……」
 戸惑いの表情を浮かべあたしの事を見上げる優ちゃんを見下ろしながら、あたしは笑みを浮かべながらこう告げた。
「だって言ったじゃん。妹にしてあげるって」
「妹って、どういう……?」
「こういう事に決まってるじゃない」
 そう言いながら、綾はキャミソールを優君の目の前に突き出した。
「嫌なんて言えないよね」
「……わかったよ、着ればいいんだろ」
 優君は綾の手からキャミソールをひったくると頭からかぶる、小学生の頃からサッカーをやっていて鍛えていたのにもかかわらず、優君の体にはほとんど筋肉がついていない、筋肉の付きづらい体質の人がいるらしく、優ちゃんもそんな体質なのだろう。
 そして、鍛えていただけもあって贅肉もついていないので、身長が低い事と元々女の子っぽい顔立ちなのも重なって二次成長前のひょろっとした女の子みたいになっている。
「そして最後はこれ」
 最後に袖なしのピンクのワンピースを着せると、ショートカットのボーイッシュな小学生の女の子の完成だった。
「お〜なかなかいいじゃん」
「ぱっと見だったら絶対男の子だってわからないよね、それも中学三年生の!」
「どこに連れ出してもこれなら恥ずかしくないよ」
「つ、連れ出すって!」
 最後の綾の言葉に優ちゃんはぎょっとした顔で反応する。
「せっかく着飾ったんだから、外に出なきゃ意味ないじゃん!」
「支度するから部屋の外で待ってて」
 そういって優ちゃん部屋の外に出すと、あたしたち三人は水着の上から服を着た。
 そして、計画を第二段階に進める準備を始める。
「紗枝、麻衣ちゃんに連絡して」
「うん!」
 あたしの言葉に紗枝は頷いて携帯を取り出す。
「綾、例のものの準備は?」
「ばっちりだよ!」
 そういって綾はスイミングバッグをかかげた。
 ふふ、優君もっともっとかわいがってあげるからね。
 あたしは自分のスイミングバッグを肩に担ぐと部屋のドアを開いた。

to be continued later