我妻優の憂鬱8(未だサブタイトル募集中)

 俺は唖然として自分の股間を見下ろした。
 ふんどしみたいな形のちっちゃい水着の中に収められちんちんを下に向けられた俺の股間は、上から見る限り全然ふくらみの見えない女の子の股間みたいになってしまっているのだ。
 それをやったのは目の前にしゃがんでいる下級生、同級生の本田紗枝の妹でもある本田麻衣だった。
「あーあ、優ちゃんのおちんちん完全に隠れちゃったね」
「普通のおちんちんだったら絶対に隠れないのに」
「ホントに女の子みたいになっちゃった」
 なんていう同級生の言葉よりも、下級生におちんちんを弄ばれこんな姿にされたこと自体が俺には物凄いショックだった。
 いくら相手が俺のことを年下の男の子だと思っているからって、いや、普通なら年下の男の子にだってこんなまねはしないだろ?
 何でこんな事になったんだ? レギュラーになれなくて千尋たちに八つ当たりまがいな事したから? こいつら三人にチンコが小さいのばれたから?
 こんな事になるならばれたってシカトしとけばよかったんだよ。
 それをちょっと言いなりになれば許してもらえると思って言う事聞いたから……もう後輩や先生まで巻き込んじゃった後戻りできないじゃん。
「ほら、優ちゃんもう行くよ!」
 頭の中がごちゃごちゃになってる俺のことなんて全然気にしない様子で、綾と真冬が俺の手を引き始める。
「先生、あたしたちもう行きますんで!」
「また学校で〜」
 千尋と綾がはそういって小島先生に手を振ると、小島先生も「またね」と軽く手を振り返す。
 そして俺たち6人はその場を後にしてプールサイドへと向かった。

 シャワーを浴びるとプールサイドへ着く。まだ七月の頭だけれどここ数年の暖冬の影響か既にの連日の平均気温は30度近くになっていて、休日なこともあってかなりの人ごみになっている。
 そして、人が多ければ多いほど俺のことに気がつく人も多くなるって事だ。
「ねえ、あの子女の子かな?」「え、そうでしょ? ちんちんないじゃん」「でも、小学生だからっておっぱい隠さないって事ないんじゃないの?」「そういやそうだね」
「ねーねーあの子見てみなよ、男の子なのにあんな格好してるわよ」「え〜男じゃないだろ? チンコないじゃん」「女の子だったら少しは胸あるでしょが!」「でも、あの水着に隠れるってそうとうちっこいぞ!」
「あれってまずいんじゃないの? いくら子供だからって胸隠さないのは」「え〜、あれ男の子じゃないの?」「男の子があんなの着れるわけないじゃん」「でも、体型が男の子っぽいけどなあ」
「ほら、あの子だよさっき女子更衣室にいた男の子!」「ああ、小五なのに幼稚園児と同じおちんちんって言ってた?」「おちんちんないじゃん」「小さいから隠れてんじゃない?」
「ホントに小五なの? 普通だったらあんなカッコウ恥ずかしくて出来ないよね?」「変態なんじゃん」「あの歳でもう変な道は知ってんだ?」
 本当いそんな事言われてるのか、俺の幻聴なのかわけがわからない。
 俺は恥ずかしさのあまりに隣に立つ真冬の後ろに身を隠してしまう。
 ちなみに麻衣も真冬も中一にしてはかなり背が高いほうで、当然チビの俺なんかは彼女らに頭から見下ろされてしまう。
「なによ、優ちゃんったら真冬ちゃんに隠れちゃって」
「大丈夫だよ、誰も優ちゃんのことなんて見てないからさ」
 千尋に背中を押され綾と紗枝に手を引かれ、俺はつんのめるようにプールサイドを歩かされる。
 恥ずかしいよ! いくらプールだからってこんな裸同然のカッコウで、誰か知ってるヤツがいたらどうするんだよ! 麻衣や真冬に先生にまで会ったんだぞ! 今度は俺の事知ってるヤツに会うかもしれないじゃないか! と大声で叫びたいものそんなことができるはずもなく、蚊の鳴くような声で「はずかしいよ……」と声を出すのが精一杯だった。
「大丈夫だって!」
 千尋は何の根拠もなくそういうと俺の背中を押す力を強める。
「最初は波のプールね!」
「おっけ〜」
 千尋の提案で俺たち6人が波のプールのほうへ歩きはじめると、突然綾が「そうだ! あたし浮き輪借りてくるから!」と言うと、売店のほうに走っていってしまう。
「浮き輪って綾先輩泳げないんですか?」
「どっちかって言うと得意だと思ったけど?」
「いいじゃん、先に行って待ってようよ」
 千尋の一言で俺たち5人は流れるプールへと再び向かいだした。


「ほら、真ん中に優ちゃんを乗っけてまわりにみんなでつかまればいいんだよ」
 綾が借りてきたかなり大き目の浮き輪の中央の穴に俺は座らせられると、水に浮かんだそれを5人は一気に波に向かって押し始めた。
「ちょ、ちょっとまって!」
 そんな俺の声なんて全く聞こえないかのように、いくつも波を越えて浮き輪はプールの中央までやってきた。
 俺の顔の右側には綾、その隣に真冬、千尋、麻衣、そして俺の左隣に紗枝って順に並んでいる。
「ねーねー優ちゃん」
 俺の両足の間から話しかけてくる千尋。なんてとこから話しかけてくるんだこいつは! って絶対なんかやるつもりでそこにポジション取っただろ?
「いくらおちんちん小さいからってこれじゃ窮屈かな?」
 俺の股間を指差しながら喋る千尋に対して俺は首を横に振った。肯定したら絶対逃がされるに決まっている。
「じゃ、優君は女の子の水着が好き?」と真冬。
 ホントに痛いとこ突いてくる女だな! あんまり喋んないんだからずっと喋るなよ!
「優君って女の子の格好するのが好きなんだ!」
「そうだよ! 今日だって女の子の服で来たんだから」
 黙っている事を肯定と受け取った麻衣の質問に紗枝が余計な事まで教える。
「女の子の格好なんて好きじゃないよ……」
 思わず俺がつぶやくと、千尋は眼を光らせたかのように俺の言葉に反応した。
「じゃあ、こんなの脱いじゃおうね」
 言うが早いか、千尋は俺の水着に手を書ける、そして示し合わせたかのように他の4人も俺の体を押さえつけ、再び俺は全裸にされてしまった。
「やめてよ! 返して!」
 俺はあわてて手を伸ばすが、千尋は水着を軽々俺の手の届かないところまで遠ざける。
「あれ〜? 女の子の水着はいやなんじゃなかった?」
 そういう問題じゃないだろ!
 大きな声で怒鳴りつけてやりたかったけど、そんなことのできる状況ではない。周囲の人間の注目を浴びてしまうし、何より麻衣や真冬に本当の年齢がばれてしまうかもしれない
 そんなことを考えて言葉を出しあぐねている俺の事を見て、恥ずかしくて言葉が出ないのだろうと思ったのであろう真冬が、右手を伸ばし俺のちんちんをそっと包み込んだ。
「あぅ……」
 突然ちんちんを包んだ柔らかい感触に俺の口からは情けない声が漏れた。
「ほら、こんな小さいおちんちんならこうやってあたしの手でも簡単に隠せる、だから優君は心配しないで大丈夫」
 真冬の口からまたもや俺の心をナイフで切り刻むかのような言葉が出る。絶対いつはサドだと俺は思った。
 それにしても、俺はこれで千尋たち同級生だけじゃなく、ふたりの一年生にまでちんちんを触られたことになる。
 しかもふたりともが俺のことを小学五年生だと思ったままだ。
 そしてこんな屈辱的な状況を何度も重ねながら、俺のこの一日は5人の少女たちに裸のまま弄ばれて(特にちんちんを)過ぎていったのだった。