発覚篇 

 俺、我妻優は教室の窓際に、三人の女子に囲まれていた。
 彼女等の名前は、志田千尋、横井綾、本田紗枝。
 三人ともアイドル並とまでは行かないまでも、学校でも上位の美少女で、スタイルもかなりいい。
そんな彼女らに、クラスどころか学年いや校内で一番背の低いかもしれないこの俺が、囲まれるとかなりの圧迫感がある。
 俺が囲まれている理由は、それは、サッカー部の三年生最後の大会で一年にレギュラーを取られてベンチにも入れないで落ち込んでいた俺を千尋たち三人は慰めてくれた。
それに対して俺は子供のような八つ当たりをしてしまい、三人を怒らせてしまったのだ。
 特に家が隣で、幼稚園のころからの幼馴染の千尋は怒り心頭だった。
「そんな肝っ玉だから、一年にレギュラーとられちゃんじゃない!」
「身長だけじゃなくて、心まで小さいんだね」
 軽蔑の目で俺を見下げる三人。
「ちんちんも、ちっちゃいんじゃないの?」
「やだ、ちーちゃんったら!」
「きゃははははっ」
 千尋の一言で、一瞬空気が明るくなったが、俺かなりの動揺をした。
 そして千春はそんな俺の動揺を見逃さなかった。
「綾、紗枝! 優君のこと押さえて!」
「え? うん?」
 俺もちはるの表情にはっとして、とっさに逃げようとしたが、千春の声のほうが一瞬はやかった上にた、女子相手とはいえ体格で負けている上に相手は三人、あっという間に押さえつけられてしまった。

 そして俺は、紐で後ろ手に縛られ、さらに窓の手すりにその紐を結わきつけられ身動きが取れない状況だった。
「で、どうするのよ?」
 俺を縛り上げた紗枝が千尋にたずねる。
「当然これから、優君に罰を与えるのよ」
「罰?」と、綾。
「当然でしょ? 心配してあげたわたしたちに、あんな失礼な態度とるなんて、大人として許せないよね?」
「そりゃそうだ」
「でも、罰ってどんなの?」
 綾の問いに対し、千尋は優の顔を覗き込んでやりと笑う。
「優君は、察しがついてるようだけどね〜」
 俺の背中を嫌な汗がたらりと流れる。
千尋の言うとおり、あいつが俺にどんな罰を与えるかは、俺は見当がついていた。
そして、それは俺の誰にも知られてない最大のヒミツを暴露されることでもあった。
「もったいぶってないで教えてよ!」
 もったいぶる千尋に対して、三人の中では気の短い綾がそろそろ痺れを切らしいる。
「まあ、まあ、綾ったら、そんなに慌てないでよ」
 何食わぬ態度で千尋は言葉を続ける。
「わたし前から気になってたんだよね」
「気になってたって?」と綾。
「優君ってさ、身体も小さいし、性格も子供っぽいでしょ? だからおちんちんも小さくて子供みたいなのかなあ〜って」
「も〜、ちーちゃんなに言ってんのよ!」
「いくら勇君の身体が小さいからって、中三なんだよ? そんなわけないじゃない」
 綾と紗枝は口ではそう言いながらも、視線は俺の股間のほうをじっと見つめていた。俺はそれに動揺し、思わず顔を背けてしまう。
 そんな俺の態度を見て、千尋たちは背を向けてこそこそと話しはじめたが、話の内容は完全には聞き取れなかったが、言葉の断片でなにを話しているのかは見当がつく。背中をべたついた嫌な汗が流れた。
ばれてる……。
 三人は俺の方へ向き直ると視線を交わしあい、再び取り囲んだ。
「じゃあ、大人か子供か、検査しよっか優君♪」
 千尋はにっこりと微笑んだ。
「や、やめてよ……じょ、冗談だろ? 俺が悪かった、ごめんなさい」
「いまさら謝ったってだめ。綾! 紗枝!」
「おっけ〜」
 千尋の合図で、ふたりが俺のベルトを外すと、ズボンのホックとジッパーを下ろした。
「たのむ! ゆるして……」
「優君は大人かな〜♪ 子供かな〜♪」
 俺の言葉を無視して、千尋は俺の学生ズボンを脱がした。
「優君は白ブリーフかぁ」
「中三にもなってこんなの穿いてるなんて、やっぱ子供なんじゃない?」
「うるさいな! どんなパンツ穿いてたって、お前らに関係ないだろ!」
「へぇ〜、この期に及んで、そんな態度取れるんだ?」
「う、……」
 千尋の言葉に俺は口篭もってしまう。
「じゃあ、御開ちん〜♪」
 掛け声と同時に一気に足首までブリーフが引き降ろされる。
「……!!!」
 俺は悲鳴をあげようとしたが声にならなかった。
「……」
「……」
「……」
 そして三人は無言のまま俺の股間を凝視する。
見られた……、今まで秘密にしていた俺の……。
「……まじ?」
「洒落になんないんじゃない?」
「ゆ、優君本当にあたしらと同級生?」
 そして、数秒の沈黙の後、三人からの最初の一言はこれだった。
 そう、自分でいうのも情けないけど、俺のチンコはめちゃくちゃ小さい上に包茎だった。
そして、中三にもなってまだ毛も生えていなかったのだ。
「小さいとは思ってたけど、いくらなんでも小さすぎない?」
「それに、全然毛も生えてないし……」
「普通さ、五年生か六年生くらいで生えるもんじゃないの?」
「先っちょまで皮かむってるってか、とんがってる」
「小学生並?」
「ってか、親戚の幼稚園児と変わんないような……」
「幼稚園のときに、いっしょに入ったお風呂で見たのと変わらないよな……」
 言いたい放題の彼女らの言葉に、俺の目からはだんだん涙が溢れ出てきた。
「ありゃりゃ、泣いちゃったよ」
「こんな、赤ちゃんちんちんじゃ泣いちゃうよね」
「一年生にレギュラー取られてもしょうがないよ、赤ちゃんちんちんだもん」
 そう言うと綾はチンコをちょんとつついた。
「はぅっ」
 なさけない声をあげて腰を引いた。
「キャハハッ、変な声〜♪」
 綾は笑いながら何度もチンコをツンツンとついた。
 俺は必死に身体をよじって逃げようとするが、足首にからむズボンとパンツが足の動きを縛っている。
「も、もう許してよ……」
 べそをかきながら、必死に許しを乞うが「やわらかくておもしろ〜い」と綾は全く聞く耳を持たない。
「あれ? 上向いてきたんじゃない?」と紗枝。
 俺は必死に絶えようとしていたが、初めてそこに感じる女の子のやわらかい指の感触に、硬くするなというのが無理なことだ。
「だけど、大きさ変わんないよ?」
「あ、デモなんか固くなってきたよ」
 そう言うと、綾はチンコを指先でつまんでしまう。
「あうぅ……」
 俺は慌てて腰を引こうとするが、綾にチンコを引っ張られ、逆に腰を突き出すような格好になってしまう。
「アハハッ、なっさけない〜。中三にもなって同級生に赤ちゃんちんちん引っ張られてるのっ!」
 紗枝はおなかを抱えて笑い出した。
「シャッターちゃーんす♪」
 千尋は携帯電話を取り出すと、情けない姿を撮影しはじめた。
「やめて、とんないでよ……」
「やだよ〜 こんな情けないおちんちん、めったに見れるもんじゃないしねえ〜」取り付く島も無く千尋はあらゆる角度からカメラをとりまくる。
「う、うっ……、もう許してよ……」
 両目から暑い物が絶え間なく流れ出はじめ、俺はついに本格的に泣きはじめてしまった。
三人の美少女達に包茎がばれた上に、そのチンコを弄ばれているのだ。
男としてのプライドが音を立てて崩壊して行くのがわかった。
「キャハッ! 情けないの! 女の子に包茎ちんちんつままれて泣くなんて」
「しょうがない、今日のところはもう許してあげる、その代わり、これからもわたしたちの言う事は聞かないと……わかってるよね?」
「は、はい……」
 屈辱の中それ以外の返事の選択肢は無かった。