遭遇篇

「先輩どこにいるんだろうね?」
「え〜と、お姉ちゃんのメールだとこの辺なんだよね」
 あたし、本田麻衣は友達の柊真冬ちゃんとふたりでプールの女子更衣室をさまよっていた。


 昨日の夜突然、あたしは同じ中学の三年生のお姉ちゃんに今日面白い事があるから、ここのプールに友達とくるように言われた。
 別に断っても良かったんだけど、あたしが大好きな千尋先輩も来るって言うので何人かに連絡を取ってみたものの、昨日の今日じゃみんな用があってこれたのは真冬ちゃん一人。
 家で真冬ちゃんとふたりで待っていると30分くらい前におねえちゃんから連絡があり、更衣室のこの場所までやってきた。
「あれそうじゃない?」
 真冬ちゃんが指差す先には、お姉ちゃんと……誰だろう? 背の低い子と手を繋いでる。その子の反対は綾先輩? 遠くてよくわからないな。
「行ってみようか」
「そうだね」
 ここにいたって仕方ない。真冬ちゃんの言葉に従って、あたしはお姉ちゃんの方に向かって歩いた。
「お姉ちゃん何してるのしてるの?」
 あたしが声をかけると、お姉ちゃん、それとやっぱり綾先輩だ!
「あれ、麻衣ちゃんに真冬ちゃんじゃん」
 お姉ちゃんの後ろには千尋先輩もいた。
千尋先輩っ! それに綾先輩も!」
 あたしは嬉しくなって思わず声を上げる。
 あたしは前から、優しくて、勉強もスポーツも出来て、お姉ちゃんに泣かされたときはかばってくれたりしてた千尋先輩、ちーねーちゃんのことが大好きだった。
「……!?」
 あれ? お姉ちゃんと手を繋いでるのって…… 我妻先輩?
 あの、サッカー部でちっちゃくって、うちのクラスでも結構人気がある我妻優先輩じゃないの? ってなんで? 女子更衣室に我妻先輩が? それもなんで裸で?
 そして思わずあたしの視線は我妻先輩の股間に行ってしまう。
 するとそこに見えたのは……!!
 ???
 さっきそこでママに着替えさせてもらっていた年長さんぐらいの男の子と同じ感じのおちんちんだった。
 毛も一本も生えていなくて、偶然見ちゃったクラスの男子と比べても半分の大きさもないような子供のおちんちん。
 それが背が低いとはいえ中学三年生の我妻先輩についてる?
 他人の空似? ドッペルゲンガー
 あたしの頭の中は、お姉ちゃんたちと会話を交わしながらも、はてなマークが飛び交っていた。
「お姉ちゃんこの人……?」
「この子はわたしん家の近所に住んでる優君って言うの、小五なんだ。ほら、優君お姉ちゃんたちに挨拶」
 あたしの言葉が終わった瞬間に千尋先輩が裸の男の子を紹介してきた。
 優君? 千尋先輩の近所?
 確か我妻「優」先輩は千尋先輩の家の隣で……そうか! もしかして、お姉ちゃんが言ってた面白い事って……!
「こんにちは、我妻優です。お、おねえちゃん、よ、よろしくおねがいします……」
 そう言いながらその子は頭をぺこりと下げた。
 我妻優……やっぱりそうだ、我妻優先輩なんだ。
 あたしは横目で真冬ちゃんを見ると、彼女もこっちに目で合図を送ってきた。当然彼女も我妻先輩のことを知っている。
 いや、それだけじゃなくて我妻先輩とは少なからぬ因縁があるのだ。
「ふ〜ん、小学五年生の優君ねぇ……。優君は五年生にもなって女子更衣室で着替えるんだ?」
 あたしはわざと意地悪なことを言いながら、我妻先輩、いや、「優君」の中三とは思えない小ささのおちんちんをじろじろ見てやると、両手をつながれていて隠すことも出来ない先輩は恥ずかしそうにうつむくだけだ。
 すると突然千尋先輩が彼の前にしゃがむとおちんちんを摘まむ、そして一瞬「優君」の顔を見るとあたしに向かってこう言った。
「麻衣ちゃん! 見てみなよこのおちんちん。
 こんな毛も生えてない赤ちゃんみたいなおちんちんなんだよ? 男なんかじゃなくてまだまだ子供、女子更衣室でわたし達が着替えさせてあげるのが、当然だと思うんだけど?」
 ひどっ! 中学三年生を捕まえて赤ちゃんみたいなおちんちんって!
 でも、千尋先輩に文字通りおちんちんをつままれて、顔を真っ赤にして涙目の「優君」を見ていると、本当に中学三年生には見れないし、先輩やお姉ちゃんたちがいじめたくなる気持ちもわかる。
 あたしはそんな事を考えながら、おちんちんを凝視するのは恥ずかしいし、でも見たいしって気持ちで、「優君」の顔とおちんちんを交互に見比べてしまっていた。
「確かに小さいです」
 突然横から口をはさんできたのは、今まであまり喋らなかった真冬ちゃん。
「わたし、小三の弟がいて一緒にお風呂入ったりするんですけど、その弟の方がちょっと大きいと思います」
「……!!!」
 真冬ちゃんの言葉に「優君」の表情が確かに代わった。
 今まで恥ずかしそうにしているだけなのに、悔しそうに歯を食いしばっているのがわかる。
 そりゃそうだ、いくらなんでも中三にもなって小三とおちんちんの大きさを比べられたら悔しいだろう。
「へえ〜、小学三年生より小さいんだぁ」
 綾先輩はそう言いながら「優君」の耳元へ口近づけると小さな声でささやいた。
「ホントは中三なのにネ」
 「優君」はあたしたちには聞こえていないと思っているかもしれないけれど、その声はあたしもはっきり聞こえた。たぶん真冬ちゃんにも。
 だって真冬ちゃんの顔をチラッと見たときにすっごくエッチな顔していた。
 そして、千尋先輩は「優君」のおちんちんを指ではじきながらこういった。
「小三より小さいんじゃ、小二くらいかな? 小二だったら女子更衣室入っても問題ないから、小二のおちんちんの優君も問題なし!」
 その時の「優君」の顔はものすごく悔しそうな、ものすごく恥ずかしそうな複雑な表情をしていた。
 だけどね、小三よりもちっちゃいからって小二とは限らないんだよ? 幼稚園児だって小三よりもちっちゃいんだからね!
 あたしはさっきみた年長さんぐらいの男の子のおちんちんの記憶と、「優君」のおちんちんを比べてみる。
 ふふ、やっぱりたいして大きさ変わらないや! このこと言ったら「優君」泣いちゃうかな? だって中三と年長さんじゃ本当なら比べようがないはずだもんね。
 だけどあたしはこの事はまだ言わない事にした。
 だって、もっと面白い事考えちゃったんだもん。
「じゃあ、優ちゃんこれを着てね」
 そう言って千尋先輩が取り出したのは低学年の女の子が着るようなセパレートタイプの水着だった。
「そ、そんなの嫌だよ……」
 たじろぐ「優君」。そりゃそうだ、中三の男子がこんな水着を平気で着れるわけがない。
「あっそ、じゃあ着なくていいよ」
 意外な千尋先輩の言葉に、あたしだけじゃなくてみんなの視線が千尋先輩に集まる。
「でも、他の水着なんてないから優ちゃんは裸んぼのままね」
 唖然とする「優君」をよそに千尋先輩は水着を片付ける。
 そして「麻衣ちゃんと真冬ちゃん、優ちゃんを連れて先にプールサイドに行っててよ。もちろん迷子にならないように手を繋いでね」と、軽くウィンクをした。
「ハイ先輩! さっ優君行こうか」
 あたしたちは先輩に元気に返事をすると、あたしが「優君」の右手、真冬ちゃんが左手をつかんでプールサイドに向かって歩き始める。

更衣篇

「あれ? 優ちゃんは女の子なのに、何でおちんちんがついているのかな?」
 笑みを浮かべ俺の顔を覗き込む千尋に対し、俺は歯を食いしばって顔を背けることしか出来なかった。


 千尋の部屋で女装させられた後、俺が彼女ら三人に無理やり引っ張られてつれてこられたのは、市内でもソコソコ大きいレジャーランドのプールだった。
 しかもここに来るまで「お姉ちゃんとお出かけでいいわね」なんて、見ず知らずのおばあちゃんに声をかけられ、更には小学生料金で入場したにもかかわらず、係員は完全にスルー、女子更衣室につれてこられても誰も何も変に思わない。
 こっちは恥ずかしさで顔も上げられず、紗枝と綾に手引っ張られているだけだ。
「こ、こんなところで誰か知ってるヤツに見つかったらどうするんだよ」
 なんて俺の言葉も完全に無視して、俺は更衣室のはじの人気のまばらなところまで連れてこられた。
「さ、お着替えしようか」
 そう言っていきなり千尋が俺が着ているワンピースに手を書けたので、俺はとっさに体をひねってその手をはずす。
「な、何するんだよ!」
「何って、水着に着替えるに決まってるじゃん、何しにプールに来たと思ってるの?」
 俺の言葉に千尋は平然とした顔で答える。
「だ、だってここ……」
「優ちゃんはあたしたちの妹でしょ?」
 そういいながら千尋は俺の耳元に口をち被けると周囲に聞こえないような声でこう付け加えた。
「あんまり騒ぐと、男の子だってばれちゃうよ」
「う……」
 そういわれると俺には反撃のしようもない。
 大体俺はこの三人に完全に弱みを握られているのだ。今まで撮られた動画や写真をたてにされたら反抗の使用がないのだ。
「じゃあ、綾お姉ちゃんと、紗枝お姉ちゃんと手を繋いでなさいね」
 千尋がそういうと綾と紗枝が俺の両手を取り万歳をさせる。そしてそれを見計らったかのように、千尋が俺のワンピースの裾に両手を入れるとショーツのゴムをつかみゆっくりと下ろす。
「はい右足上げて、次は左足」
 その言葉に従って俺が足を上げると、彼女は俺から完全にショーツを脱がした。
「じゃあ、次はワンピースね」
「え?」
 千尋の言葉に俺は耳を疑う。パンツを脱がしたら当然次は水着をはかせるものだと思っていたからだ。
「どうしたの?」
 躊躇した俺の態度を見て、千尋は首をかしげる
「だ、だって見えちゃう……」
 蚊のなくような俺の声に対して、千尋はこう返してきた。
「大丈夫だよ。そんなちっちゃいの遠くから見えないし、見られたって誰も中学三年生とは思わないから。小学生が着替えの手伝いしてもらってるようにしか見えないよ」
 こ、こいつら最初っっからここで俺を裸にするつもりだったんだ……。


「あれ? 優ちゃんは女の子なのに、何でおちんちんがついているのかな?」
 笑みを浮かべ俺の顔を覗き込む千尋に対し、俺は歯を食いしばって顔を背けることしか出来なかった。
 女子更衣室で三人の同級生に囲まれたまま一人だけ素っ裸にされた俺は、両手を紗枝と綾につながれてチンコを隠すことも出来ないで、突っ立っている事しか出来ない。
「お姉ちゃん何してるの?」
 突然背後から声がした。
 振り向くとそこには綾に似た少女と、もうひとりの少女が水着姿で立っている。
「あれ、麻衣ちゃんに真冬ちゃんじゃん」と、千尋
千尋先輩っ! それに綾先輩も!」
 綾に似た少女が嬉しそうな声をあげる。
「……!?」
 そして綾に似た子は俺の顔を見て少し怪訝な顔をする。
誰だこの二人? 一人は綾の妹みたいだけど……千尋たちを先輩と呼ぶって事は、まさかうちの学校の?
物凄い不安が俺の頭の中をよぎり、それは的中した。
麻衣と呼ばれた子は綾の妹で、もう一人は柊真冬という名前で麻衣の友達。
しかも二人ともうちの学校の一年生……。
だけど、幸いにも俺の事は知らなかったみたいだ。
俺はほっとしながらも、ばれたときのことを考えると、恐怖で身体が縮みあがりそうだった。
「お姉ちゃんこの人……?」
 麻衣が不審そうに俺の顔を見た。
当然だろう、同年代の男が女子更衣室に入っているんだ。
「この子はわたしん家の近所に住んでる優君って言うの、小五なんだ。ほら、優君お姉ちゃんたちに挨拶」
 すかさず千尋がフォローを入れる。 
 そしてお姉ちゃんたちに力を込められた言葉に、俺は従うしかなかった。
「こんにちは、我妻優です。お、おねえちゃん、よ、よろしくおねがいします……」
 本来なら後輩であり、自分を先輩と呼ぶはずの少女たちを、お姉ちゃんと呼ばねばならない屈辱に耐えながらも必死に声を絞り出すと、ぺこりと頭を下げた。
「ふ〜ん、小学五年生の優君ねぇ……。優君は五年生にもなって女子更衣室で着替えるんだ?」
 麻衣は俺の顔と股間を少し照れた顔でじろじろと見る。
その視線に耐え切れずに、俺はうつむいてしまうしかなかった。
彼女の言うとおり五年生にもなれば男子更衣室でひとりで着替えることが出来て当然で、女子更衣室でお姉さん達に着替えを手伝ってもらうなんてありえないことだ。
「麻衣ちゃん! 見てみなよこのおちんちん」
 そう言うと、千尋は俺のチンコを摘まんだ。突然のことに俺はどうすることも出来ずなすがままだった。
千尋は俺の顔をチラッと見てから、麻衣に向かってこう言った。
「こんな毛も生えてない赤ちゃんみたいなおちんちんなんだよ? 男なんかじゃなくてまだまだ子供、女子更衣室であたし達が着替えさせてあげるのが、当然だと思うんだけど?」
 にこりと微笑む千尋
 麻衣はその千尋の顔と、俺のチンコをしばらく見比べる。
俺はどうしていいかわからなかった。
女子更衣室で同級生の女子にチンコを摘ままれ、それを赤ちゃんみたいだなんて一年生の女子に説明されるなんて……。
ありえない、こんな事あるなんて考えられない。
「確かに小さいです」
 突然横から口をはさんできたのは、今まで黙っていた真冬だった。
「わたし、小三の弟がいて一緒にお風呂入ったりするんですけど、その弟の方がちょっと大きいと思います」
「……!!!」
 その言葉に、俺はうつむいたまま歯を食いしばった。
 小学三年生より小さい?
小さいのはわかっていた。
 だけど、小三より小さいなんて……それを、中一の女子に指摘されるなんて……。
顔がかっと熱くなる。
「へえ〜、小学三年生より小さいんだぁ」
 綾はわざとらしくそう言うと「ホントは中三なのにネ」と耳元でささやく、そして千尋が「小三より小さいんじゃ、小二くらいかな? 小二だったら女子更衣室入っても問題ないから、小二のおちんちんの優君も問題なし!」と断言すると、人差し指で俺のチンコをはじく、俺は顔を真っ赤にしてうつむきながら、必死に恥辱に耐えることしか出来ない、騒ぎを起こして本当の年齢をばらすことだけはしたくなかった。

屈辱篇下

 あたしがゆっくりと指を動かし始めると、優君はなんともいえない表情をしながら目をつむった。

 あの日からあたしたち三人はこれから先、優君をどんな風にいじめるか計画を練り、今日実行に移した。
 何で今日にしたかって言うと、あたしの家の両親も優君の両親も町内会の旅行で夜まで帰ってこないから、この計画を実行するにはぴったりの日だ。

 あたしの指の動きに合わせて、優君、いや優ちゃんが身をよじる。
 だけど後ろから綾に抱きかかえられているから、全然動く事ができない。綾は優ちゃんよりぜんぜん背がおっきいもんね。優ちゃんじゃ太刀打ちできないよ。
「や、やめて、もう、だめぇ」
「なんか優ちゃん女の子みたいな声出してる〜」
「も、もうだめだって、ホントにダメなんだから……」
 ますます女の子みたいな声。
 それと一緒におちんちんもどんどん暑くなってくる。
 赤ちゃんみたいなおちんちんが必死でかたくなって上を向いてる。
 すごくかわいい。もっともっといじめたくなっちゃう。
「はぁ、はぁぁぁ、も、もう、もう……」
 次の瞬間、優ちゃんは泣きそうな声を出しながら体をビクリと震わせると、おちんちんの先から白い液体が……あれ? 出ない?
 虚ろな目をしてぐったりしている優ちゃんは確かにイッタように見える、だけれどそのおちんちんからは証である白い液体が一滴も噴出してこなかった。
「??? どうなってんの?」
 思わずあたしたち三人は頭の中にはてなマークを廻らせながら目を合わせていると、優ちゃんの目からぽろぽろと涙がこぼれてき始めた。
「お、お願い、言わないで……」
 蚊の小さな声で優ちゃんが喋り始める。
「小さい事も、皮がかぶってる事も喋っていいから、写真も見せてもいいから、このことだけは誰にも言わないで、お願い……」
「なるほど、そういう事ね」
 泣きながら言う優ちゃんの言葉で、あたしはどういう事なのか納得した。
「そういう事って?」
「どういう事?」
 一人で納得しているあたしに、問いかけてくる紗枝と綾にあたしは応えた。
「簡単なことよ、優ちゃんのおちんちんは見かけだけじゃなくて機能も赤ちゃんだったって事」
「機能も赤ちゃん?」
「そう、優ちゃんは中三にもなってまだ精通してないの、早い話が精子が出来てないって事」
 あたしの言葉に二人は目を丸くした。
「だって、いくらなんでももう中三だよ?」
「セックスしてる子だっているってのに、まだ精子も作れないなんて……」
 二人の言葉に優ちゃんはますます涙をこぼし、おちんちんはあたちの手の中で小さくなってゆく。
「だけど言ったのに射精しないってのはそれ以外考えられないじゃない、ね、優ちゃん?」
 突然言葉を振られ、優ちゃんは体をびくっと震わせ、おちんちんもあたしの手の中でぴくっと振るわせたが、口は開かないで黙ってうつむいている。
「無言なのが返事だよね?」
 黙り続ける優ちゃんにあたしが語気を荒げると、優ちゃんはうなずいた。
「だけどさ、そんな事ならなおさら毛なんていらないんじゃない?」
「そうだね、さっさと綺麗にしてあげようか」
 あたしがシェービングクリームを、優君の股間にぬってチョビットだけ生えていた毛を剃り始める。
 優君は抵抗すると思っていたけど、射精できない事を知られてしまったうえ、イク姿をビデオで撮影までされたのがよほどショックだったのか、泣いているばかりでまったく抵抗しなかった。
 おかげでおちんちんの毛だけじゃなく、すね毛や腋毛首から下全ての体毛を綺麗に剃ってしまうのにも、思ったほどの時間もかからなかった。

「ほら、綺麗になったよ見てみな」
 あたしに後ろから両肩を押さえられながら、優君は恥ずかしそうに顔を真っ赤にして、姿見に映った無駄毛の一切なくなった自分の姿を見ている。
 お風呂で優君の体を洗ったあと、ちっちゃいおちんちんの裏まで綺麗に水滴を拭いてあげたあたしたちは、再びあたしの部屋までやってきていた。
「ほら、いつまでもおちんちん出しっぱなしじゃ風邪引いちゃうよ」
 綾は優君の隣にしゃがみこむと、右手の人差し指と親指で優君のおちんちんを摘まむ、優君は反射的に体を動かそうとしたけど、鏡越しのあたしの視線を感じたのか、ギュッと目をつむり綾の指におちんちんをゆだねる。
 あたしたち三人も最初はおっかなびっくりと優君のおちんちんを触っていたけど、いつの間にか慣れてしまったようで、気軽に触れるようになっていた。
「これでおちんちんナイナイしようね! ほら足上げて」
 ぎこちない体勢で綾は優君の両足を下着に通すと一気に引きあがる。
「あ……」
 自分のおちんちんを隠した下着を見て、優君は目を丸くした。
 それもそのはず、あたしたちが用意したのは女の子のショーツ、それも小学校の低学年がはくようなデザインで、色はピンクのかなり愛らしいショーツだった。
 そして優君のおちんちんはそのショーツにすっぽりと納まってしまったのだ。
「やっぱぴったりだ!」
 ビデオカメラをまわしながら漏らした紗枝の感想は、あたしが感じたものと同じだった。
 そしてあたしは、紗枝の言葉で我に返ってあわててショーツを脱ごうとする優君の両腕を押さる。
「だめだよ」
「だって、これ女の子の……」
 戸惑いの表情を浮かべあたしの事を見上げる優ちゃんを見下ろしながら、あたしは笑みを浮かべながらこう告げた。
「だって言ったじゃん。妹にしてあげるって」
「妹って、どういう……?」
「こういう事に決まってるじゃない」
 そう言いながら、綾はキャミソールを優君の目の前に突き出した。
「嫌なんて言えないよね」
「……わかったよ、着ればいいんだろ」
 優君は綾の手からキャミソールをひったくると頭からかぶる、小学生の頃からサッカーをやっていて鍛えていたのにもかかわらず、優君の体にはほとんど筋肉がついていない、筋肉の付きづらい体質の人がいるらしく、優ちゃんもそんな体質なのだろう。
 そして、鍛えていただけもあって贅肉もついていないので、身長が低い事と元々女の子っぽい顔立ちなのも重なって二次成長前のひょろっとした女の子みたいになっている。
「そして最後はこれ」
 最後に袖なしのピンクのワンピースを着せると、ショートカットのボーイッシュな小学生の女の子の完成だった。
「お〜なかなかいいじゃん」
「ぱっと見だったら絶対男の子だってわからないよね、それも中学三年生の!」
「どこに連れ出してもこれなら恥ずかしくないよ」
「つ、連れ出すって!」
 最後の綾の言葉に優ちゃんはぎょっとした顔で反応する。
「せっかく着飾ったんだから、外に出なきゃ意味ないじゃん!」
「支度するから部屋の外で待ってて」
 そういって優ちゃん部屋の外に出すと、あたしたち三人は水着の上から服を着た。
 そして、計画を第二段階に進める準備を始める。
「紗枝、麻衣ちゃんに連絡して」
「うん!」
 あたしの言葉に紗枝は頷いて携帯を取り出す。
「綾、例のものの準備は?」
「ばっちりだよ!」
 そういって綾はスイミングバッグをかかげた。
 ふふ、優君もっともっとかわいがってあげるからね。
 あたしは自分のスイミングバッグを肩に担ぐと部屋のドアを開いた。

to be continued later

屈辱篇上

「え?」
 呆けた顔で千尋の顔を見る俺を見ながら、彼女たち三人はニヤニヤと笑みを浮かべていた。

 例のこと(発覚篇参照)から最初の日曜の今日、両親が町内会の旅行でいないのをいいことに、昼近くまで惰眠をむさぼっていた俺の携帯電話に一本の電話がかかってきた。
「あ! 優ちゃん すぐに家に着なさいよ! 十分以内にこなかったら承知しないから!」
 俺にそれに逆らう勇気はなかった。
 急いで着替え身支度を整えると家を飛び出す。
 そして隣の家の門扉についているインターフォンのボタンを押した。
「結構早かったじゃない」
 千尋はそう言って俺を二階の自分の部屋へと招きいれた。
 小学生のとき以来、久々に入った千尋の部屋には、思ったとおり横山綾と本田紗枝も待ち構えていた。
「優ちゃん、やっほ〜」
「元気にしてた? 優ちゃん」
 このふたりまで優ちゃん呼ばわりか……。
(あれ? 何でこいつら?)
 部屋の中にいた二人と千尋の服装を見て俺は違和感を感じた。
 そう、いつもおしゃれにかなり気を使っている三人が、無地のTシャツと短パンという格好なのだ。
「何の用事かは言わなくても想像つくよね?」
「これ以上どうした言ってんだよ?」
 後ろから声をかけてきた千尋を俺はにらみ返した。
「おーこわ」
「優ちゃん、そんな顔でにらんだらおねえちゃんたち怖いよ〜」
 口では言うものの、たいして怖がった様子も見せないで三人は笑っている。
 それよりも彼女らの言葉に気になる単語が含まれていた。
「おねえちゃんって、どういうことだよ?」
「今日はね、優ちゃんにあたしたちの妹になってもらおうと思ってね」
「え?」
 ニヤニヤと笑う三人を俺は間抜けな顔で見返すことしか出来なかった。

「とりあえずさ、全部脱いでよ。シャツもパンツもね」
「これから先、言う事聞かなかったらこないだの写真、学年中の女子にばら撒くからね」
 その言葉に俺は逆らう事も出来ずに、Tシャツ、ジーパン、靴下と脱いでゆく。
「あ、今日はトランクスなんだ」
「トランクスも持ってるんだね」
「優ちゃんは白ブリーフのほうが似合うのにね?」
「な、何を履こうがが俺の勝手だろ!」
 俺は、彼女たちの言葉に思わずむきになって言い返した。
「そりゃそうね、何履いてたって結局脱ぐんだから」
「そうそう、早く脱いでよね〜」
「……」
 俺は無言で背を向けるとトランクスを脱ぐと、中三にもなってほとんど毛の生えていない股間に生えた、自分の目にも情けないほど小さいと映るチンコが現れた。
「ほら、脱いだらこっち向く」
 綾の言葉に従い俺は振り向いた。
 当然両手で股間を隠した状態出だ。
 どうせすぐに手をどけろとか言われると思っていたが、意外にも彼女たちの口からはそんな台詞は出てこなかった。
「う〜ん、ちーちゃんやっぱ思ったより濃くない?」
「そうだね紗枝、一応中三だしね」
「おちんちんは幼稚園児だけど」
「じゃあ、やっぱり処理する?」
「当然じゃない」
 何を話してるんだ? 濃い? 処理?
「じゃあ、優ちゃんの風呂はいろっか?」
「え?」
 俺の返事もまたずに、千尋と綾に両腕を抱えられると一階のバスルームへと引きずられていった。
「ちょ、な、どうすんだよ?」
 俺の言葉を完全に無視して三人はシャワーの準備を始めた。
「早くしなさい」
 そういって俺を無理やり浴室に押し込むと、頭からシャワーを浴びせた。
 跳ね返ったお湯が千尋ティーシャツをぬらす。
 俺はこんな状況なのに下着が透けて見えるのではと千尋を見るが、その下から透けて見えるのは俺の期待したものではなくて、ハイビスカスの柄のビキニの水着だった。
「残念ね優ちゃん、お姉ちゃんたちはもう水着着てんだよ」
 俺の視線を感じた千尋がそう言うと、紗枝と綾も「優ちゃんおませさんだね〜」などとからかいだした。
「じゃあ、洗ってあげるから手は横!」
「ほら早くっ、もう優ちゃんのおちんちんが小さいのはばれてんだから、今さら隠したってしょうがないでしょ!」
 そう言って千尋と綾は俺の両手を無理やり股間からはがし、俺の子供みたいな股間が三人の同級生の少女の前に晒された。
「やっぱ優ちゃんのおちんちんはかわいいね」
「でもほら、やっぱりよく見るとちょっとだけ生えてるよ?」
「あ、ほんとだね、こないだは小ささに目が向いてて気がつかなかったけど」
「これぽっち生えてても、優ちゃんのおちんちんがかわいいのには変わらないけど」
 三人の言葉責めに、俺は返す言葉もなく顔を赤くしてじっと身を固める事しか出来なかった。
「じゃあ、もっとかわいくしようかな?」
 ニコニコしながらそう言う千尋の手には、ティー字カミソリが握られていた。
「お。おいそれ……」
 脳裏にさっきの紗枝の言葉がよみがえった。
『じゃあ、処理する?』
 嫌な予感が俺の脳裏によぎる。
「これ見れば言わなくてもなにするかわかるよね?」
「じょ、冗談だろ?」
 俺の言葉に千尋は何も答えずに黙って左手を俺の股間に伸ばす。
「はぅっ」
 突然チンコをつかまれ、俺の口からは情けない声が漏れた。
「どうせたいして生えてないんだし、赤ちゃんみたいなおちんちんみたいなんだから、周りもそれに合わせなきゃね」
「や、やめろって……」
 俺は身をよじって逃げようとするが、背後から綾に両手首をつかまれ、正面の千尋には文字どうり急所を押さえられているために、まともに抵抗する事は出来ない。
 そもそも三人とも俺より十センチくらい背が高くて、三人がかりどころか俺は一人でも腕力で勝てないかもしれない中、俺がこの中から脱出する事はほぼ不可能に近いし、逃げおおせたとしても携帯に取られた写真という弱みがあるから結局はこの場を逃げる事に意味はない。
「ちょっと待ってて、カメラ取って来るから」
 浴室を飛び出して行く紗枝。
 そして、五分もしないで戻ってきた紗枝の手にもたれていたものは、カメラはカメラでもハンディカム、ビデオカメラだったのだ。
「ちょっと、そんなので撮るのかよ!」
 俺は抗議の声を上げるが、紗枝はそんな俺の声など完全に無視して撮影を開始した。
 覚悟を決めて俺は目をつむった。今さらじたばたしてももう逃げようもないのだ。
 だけど千尋はいっこうに俺の毛をそる気配がない。
「どうしたのちーちゃん? 優ちゃんがかわいそうになったとか?」
 俺の頭越しに綾の声が聞こえる。
「いやさ」
 綾の問いに千尋はちょっとほほを染めてなんともいえないいやらしそうな表情でこっちを、性格には俺の頭上にある綾の顔を見返した。
「だって、優ちゃんのおちんちんカチカチになってんだもん、ほら」
 そう言って千尋が手を離すと、俺のチンコはピンと真上を向いた。大きさが変わらないまま……。
「ホントだ上向いてる!」
 カメラをまわしながらうれしそうな声をあげる紗枝。
「どれどれ硬くなってるのかな?」
 手首をつかんでいた綾が両手を離し、後ろから俺のチンコをつまもうとする。
 俺は身をひるがえして逃げようとしたけど、前から千尋に両肩を抑えられてあえなく俺のチンコはさえの手につかまってしまった。
「ほんとだ! 硬くなってる」
 綾がうれしそうな声を上げるが、そんなの当然だ。
 千尋の指で刺激されているうえに、後ろから綾の結構デカイ胸が背中を刺激してくるんだから、いくら屈辱的な状態とはいえ、一応は十五歳の健康的な男児だ……。
「全然大きくならないけどねぇ〜」
「これでも勃起って言うのかな? 全然大きくならないのに」
「起ってんだからそうなん?じゃないの 全然大きくならないけど」
 容赦ない綾の言葉に続き、紗枝と千尋が更に畳み掛けてくる。
 こいつら絶対サドだ!
「でもさ、いくらちっちゃくても、こんだけ上向いてるとそるのに邪魔じゃない?」
「う〜ん、ちょっと邪魔かな? これだけちっちゃくても」
「そうだよね、優ちゃんのおちんちんがこんなにちっちゃくても、たってたら処理するのに邪魔だよね」
「やっぱりこんな赤ちゃんみたいなおちんちんでも、起ってたらそるのには邪魔かあ」
 わざとらしい台詞で三人はまだ言葉攻めを続けてくる。
「じゃあどうするの?」
「元気なおちんちんをおとなしくさせる方法は一つじゃない」
 綾の問いに千尋は得意げに右手の人差し指を立てながら答える。
「ぴゅぴゅっと射精させちゃえばいいんじゃない!」
「ま、マジ?」
「うわっ! ちーちゃんだいたーん」
 千尋の言葉にさえと綾が歓声をあげる。
「こんな感じかな?」
 綾は俺のチンコとつまむ指をいきなり動かしだす。
「うわっやめろよ」
 俺はその刺激から逃げようと必死で体を動かす。
 それはもう必死だった。
 冗談じゃない、これ以上こいつらに秘密握られたら、何を要求されるかわかったもんじゃない!
「もう! 優ちゃん動かないでよ!」
「綾! 後ろから羽交い絞めにして! あたしがやるから!」
「OK!」
 千尋の指示に従い綾は俺を後ろから抱えるように抱きついた。これではいくら暴れようとしてもどうすることも出来ない、俺と綾の身長は十センチ以上もあるのだ。
 そのあと綾はバスタブの縁に腰掛けると、両足を絡ませて俺の足が閉じれないようにした。
 もうだめだ。ばれちまう……。
 そして、俺の思いとは裏腹に、俺のチンコは痛いほどに硬くなっていた。
 なんと言っても、学年でもトップクラスの美少女、しかもプロポーションもかなりいい綾に後ろから体を密着されているんだ。これで起つなというほうが無理だ。
「なんか、さっきより硬くなったかも? それにちょっとだけ大きくなったかも? って言っても三センチが三センチ五ミリになっただけだけど」
 千尋はゆっくりりと皮ごと俺のチンコをしごきだす。


to be continued later

名門聖グレゴリオ学園1

「情けないんじゃないあなたたち?」
 怒気を込めたキャプテンの視線が、壁際に整列させられた十五人の一年男子たちに突き刺さる。

 ここは「聖グレゴリオ学園」の男子サッカー部部室。
 うちの学校「聖グレゴリオ学園」は去年までは聖グレゴリオ女学院って言う名前の、中高一貫教育カトリック系女子高だったんだけど、少子化の影響とかで今年から男女共学になったんだ。
 当然PTAやOGからの反対の声もあったんだけど、このまま女子高として続けていくと生徒不足で廃校になっちゃうかもしれないって事で、共学化が決まった。
 で、高等部、中等部にそれぞれ五十人の男子が新一年生として入学したんだ。
 聖グレゴリオ女学院はカトリック系の一貫教育以外にも、スポーツの名門校って言う面もあって、なかでもサッカー部は一昨年まで三年連続で全国ベスト4、そして去年はついに念願の全国優勝を成し遂げた長がつくほどの強豪チームで、そのキャプテンである橘先輩は二年連続得点王で去年のMVP、そして高校生にして日本代表のメンバーに選ばれている、女子サッカー界では知らない人はいない超一流の選手なんだ。
 あたしはと言うと、そんな橘先輩にあこがれてマネージャーとして入部した一年生で、今年から新設された「男子サッカー部」のマネージャーも兼任させられている。
 まあ、そんな事は置いといて、何でそのサッカー部のキャプテンである橘先輩が、男子サッカー部の一年生たちを怒っているかっていうと、それなりの理由あるわけ。
 コーチのいない男子サッカー部の面倒を、橘先輩は何かと面倒を見てきたんだ(だって男子サッカー部には橘先輩の弟が在籍してるんだもん)。
 それなのに今日の女子一年と三十分ハーフの練習試合で0対15で完敗。
 二分で一点取られてんだよ!
 それに点差だけじゃなくて試合中の男子部員たちの負け犬みたいな態度に先輩はぶちきれっちゃったんだ。

「いくら大差がついたからって、女子相手に途中で試合投げるなんてっ! あなたたちそれでも男なの? おちんちんついてないんじゃないの?」
(お、おちんちんって、やだなあ先輩……)
 橘先輩から発せられた思いもよらない単語にあたしは思わず顔が赤くなり、次の言葉に部屋の中の空気が一瞬に固まった。
「ついてるか確かめてあげるから。全員この場でズボンとパンツ脱ぎなさい」
(ちょ、いくらなんでもそれは……)
 こう思ったのもあたしだけじゃないはずだ。
 部屋にはあたしを含め三人の女子マネ、そして橘先輩を含んだサッカー部の幹部が五人と計八人の女子がいる。その中で男の子たちに下半身裸になれなんて……。
「お! いいですねそれ」
(え?)
「男だってんなら、証拠見せなさいよ〜」
「そうだ、ぬげぬげ〜」
(あ、あれ? 先輩たち……)
 あたしの考えとは反対に橘先輩以外の四人の先輩もはやし立て始めた。

「全員整列しなさい!」
「何やってんのっ! 前は隠さないっ、手は横よ!」
 十五人の一年生男子たちは上半身にTシャツ、下半身ははだかって格好でセンターラインに並ばされた。
 一年生部員とあたしたちマネージャーはグラウンドの外からだからよく見えないけど、グラウンドの中で男子の前で座っている二、三年生たちには彼らのおちんちんがよく見えているだろう。
 あたしとあと二人のマネージャーはさっき部室でばっちり見っちゃったけどね! 橘先輩たちに怒られて十五人ともちじこまってて小学生みたいになってたけど。
 元から小学生みたいな子もいたかもしれないけど、あの状態でおっきくなってたらきっと変態だよね。
 その、あとすぐにグラウンドに出されて現状ってわけなんだけど……。
「ねえ、やだこっちに走ってくるよ!」
 誰が言ったかわからないけど、その言葉の通り男子部員たちはこっちに走ってきた。
 しかも隠しもしないで!
「目をつむったり、顔を背けたら罰走! マネージャーも」
「えー!!」
 三年生マネージャーの言葉に不満げな声だけは上げるものの、誰も目をそむけるそぶりすらしていない。九割がエスカレーター式に上がってくるうちの学校じゃ、同世代の男の子のおちんちんなんて彼氏でもいなきゃ見るチャンスなかったもん。
 しかもそれが十五人。
 緊張でちっちゃくなったおちんちんを上下にポヨポヨさせながら走ってくる。
 恥ずかしそうに顔を真っ赤にしながらも、先輩の命令で大事なところを隠せないととこの子達の姿にみんな大爆笑。
「皮かむってる〜」
「弟よりちっちゃ〜い」
「毛も生えてないじゃん」
 そんな声の中、十五人はあたしたちの前に整列。
 もちろん両手は後ろで組んでおちんちんはまるだしのまま。
「なんだよ、うちの男子は素ちんぞろいか?」
と、マネジャーリーダーの渡井先輩。
「みんな女子が怖くってちじこまってんですよ」
 笑いながら二年生のフォワード、橘先輩とツートップを組み片瀬先輩がやってきた。
「ホントはもっとデッカイところ見せてやんなよ」
 片瀬先輩はそういって男子キャプテンの阿部君の後ろに回ると背中から胸を押し付け始めた。
「ちょ、先輩っ!」
 あわてる阿部君。
「コラッ、逃げたり隠したりしたらあとでどうなると思ってんの?」
「だ、だけど先輩っ! や、やばいっすよ!」
 そんな阿部君の態度を見て片瀬先輩はますます悪乗りする。
「あれ? 形が変わってきたんじゃない?」
「ほんとだ! だんだんのびてきた」
「わっ、ボッキしだした!」
 その言葉どうり、阿部君のおちんちんは上をむき出すと、ピンク色の先っぽが半分くらい顔を出してきた。
「わ〜、阿部君結構おっきいんじゃない?」
「ホーケーじゃなくて良かったね♪」
 なんて女子の声に、阿部君は顔を真っ赤にしてうつむいて涙目になっちゃった。
「あれ? 和田君まで起ってんのよ!」
「ホントだ! って横山も起ってんじゃん」
「なになに? みんなつられてボッキしだしっちゃったの?」
 阿部君を見て自分が片瀬先輩にされてるのを想像したのか、男子たちの半分くらいがおちんちん大きくしだした。
「なんだよ、みんな結構普通っぽいんじゃん」
「短小包茎ばっかりじゃなくてよかったな」
「なんか一人だけ上向いてるのに大きさ変わらないやついるけどな」
 その言葉とそれに続く笑い声に、橘先輩の弟の優くんはなんともいえない表情で顔を背けた。
「なに? みんなおちんちん見れてそんなにうれしいの?」
 いつの間にか橘先輩が近くまでやってきた。
「あなたたち悔しいでしょ?」
 下半身丸出しで並んでるの男子たちの前に立つと先輩は言葉を続ける。
「悔しかったらこの気持ちを忘れない事! 悔しさはばねになるんだからね!
 じゃあ、今日は15点差で負けたからこのままグラウンド15周しなさい!」
「はい!」
 男の子たちは返事をするとまるで逃げ出すかのように走り始めた。
「これから毎週試合して、点差分おちんちん出して走らせようか?」
「え〜、毎週おちんちん見させられるんですか?」
「毎週おちんちん見られるの間違いじゃない?」
 あたしの言葉に先輩がそう応えると、グランドは笑い声で包まれた。
 

「CFNMなお話」公開にあたって。

 こんにちは大塚将太です。
 初めての方ははじめまして、以前お目にかかった方はお久しぶりです。
 以前のサイトを放置後、CFNMというジャンルに出会い色々とアイデアやストーリの構成など練っていたわけですが、このたびこの場をお借りして公開させていただく事にしました。
 アイデアだけで書き上げているものはまだ無いので、かなりゆっくり目の更新になるとは思いますが、よろしくお願いいたします。


平成19年 6月8日 大塚将太

コレクターMAI1

 月曜日の朝、いつものように一番乗りだと思い教室に入ると、珍しい事に先に来ている子がいた。
 高月マイ。
 クラスの女子の中で一番目立つ存在だ。
 特に勉強が出来るわけでもスポーツが出来るわけでもないけど、自然と女子の中心にいる。
 いつも遅刻ギリギリに登校してくる彼女が、何でこんな早く来ているのだろう?
 それになんだか携帯電話の画面を見ながら、ニヤニヤと笑みを浮かべているのも彼女らしくない。
 私は特に彼女と仲がいいわけでもないが、いつもとちょっと違う彼女の雰囲気が気になって声をかけてみた。
「おはよう、高月さん。今日はずいぶん早いんだね?」
「あれ? みっちゃん、いつ来たの?」
 彼女は私に気がつくと振り返った。
 その顔もなんだかにやけている。
「高月さんなんだかご機嫌そうじゃない? 何かいいことあったの?」
「やだなあ、あたしとみっちゃんの仲じゃない、高月さんなんて他人行儀な呼び方しないでマイって呼んでよ」
 他人行儀も何も4月から始めて同じクラスになって、私が彼女と会話した合計時間は10分もない。
「実はさ、あたしのコレクションがあと一つで全部揃うんだよ!」
「コレクション?」
「そうだよこれ!」
 高月さんはそういうと私に携帯電話を差し出した。
「え? ちょ、これって!」
 彼女の携帯電話の画面に写る画像に私は目を疑った。
 そこに写っていたのは紛れもなく男性器、ひらたく言えばおちんちんの写真だった。
「へっへ〜、これった山Pのおちんちんなんだ」
 自慢げな笑みを浮かべながら高月さんは私の手から携帯電話を取り返す。
「山Pって体の線は細いけど結構大きいよね。ちゃんと剥けてるしさ!
 そんでこれがコータローの! 見てこのデカさ! クラスで一番背が低いけどおちんちんの大きさはトップクラスなんだよ」
 そう言って見せられた携帯の画像には、インターネットで見た大人の男の人のみたいなおちんちんが写っている。
「で、次がクラスで一番背が高い倉ちゃんの! これが結構小さいんだよね、毛も薄いしなんてったってまだホーケーなのがかわいいとこ」
 そんな解説をしながら彼女は次々とクラスの男子のおちんちんを私に見せ付ける。
 私はというと、最初は唖然としてみていたが、いつの間にかかなり真剣に見ていることに気がつく、おちんちんなんてみんな大差ないものだと思っていたけど、同じ歳の男同士でもこれほど大きさや形に差があるものだとは、高月さんがコレクションしたがる気持ちもわからなくも……ってなに考えたんだ私は?
「あたしさ、一年のときからクラスの男子のおちんちんの写真を集めているんだよね。
 一年のときも二年になってもクラス全員のを撮ったんだけど、三年になってからはあと一人、クラスで一番のイケメンの俊輔のおちんちんを撮れば、このクラスはコンプリートできるんだよ!」
 彼女は得意そうにそう言いながら、携帯電話をポケットへとしまった。
 まだもうちょっと見たかったんだけど……。
「でもどうやってこんなの集めたの?」
 男の人の中には女の子に見せびらかして気持ちよがってる人もいるらしいけど、クラスの男子みんながそんな性癖だとは思えない。私は率直な疑問を彼女にぶつけてみた。
「そんなの簡単だよ。男子なんて単純だから適当にだましてひん剥いちゃえばいいんだよ!」
「でも、男子の間で噂になって警戒されたりしないの?」
「そんなの噂になるわけないじゃない。誰が女の子に情けない包茎おちんちんの写真撮られたなんて他人に言うの? 恥ずかしくって誰にもいえないよ」
 なるほど彼女の言うとおりだ。
 普段威張ったり、いい格好をしたがっている男子どもが、女の子におちんちんの写真を撮られたなんて他人にいえっこない。
「だけどさ、一人で撮るのはちょっと難しいんだよね、でさ、今日俊輔のおちんちんの写真撮るからみっちゃん手伝ってくれない? お礼はしっかりするからさ」
「お礼?」
「うん、それはね……」
 私は彼女の頼みを二つ返事で引き受けた。

 昼休みの屋上に高月さんと私は俊輔君を呼び出していた。
 次の時間に体育を控えている為に私たちふたりはジャージ姿、そして呼び出されてやってきた俊輔君もTシャツにジャージといった格好だった。
 背が高くてジャニーズ系の顔立ち、モデル事務所からも何度も声をかけられている俊輔君は、そんな体育の格好でもさまになっていた。
「呼び出したりして何の用事?」
 そういいながら髪の毛を書き上げるしぐさもさまになっている。
 私はどきどきした。
 今からこの俊輔君のおちんちんを写真に撮ってしまうのだ。
 小さい頃にお父さんのは見たことがあるけれども、同世代の男子のを見るのなんて初めてのことだ。
「実はさ、あたしクラスの男子の写メ集めてるんだけど、俊輔のも撮らしてくれない?」
「なんだ、そんなことか。
 わざわざ呼び出さなくってもいつだってOKなのに」
「やった! じゃあ今から撮ってもいい?」
「こんな体操着で?」
「いや、俊輔は何を着たってかっこいいからさ」
 そういいながら高月さんは携帯電話を取り出し撮影を始め、俊輔君はそれにあわせて適当にポーズを取り始める。
 なるほど、彼女の言うとおり男なんて単純なものだ、特に俊輔君みたいなナルシスト入っている人間はのせやすそうだなと、重いながらわたしは二人の光景を見守った。
 後ろ手にしっかりと例の物を握り締めながら。

「今度は金網のところに行ってよ」
「OK」
 俊輔君はそういうと屋上のフェンスの前に立つ。
「うーん、両手を組んであげてみて? ちょっと違うな……みっちゃんちょっと手伝ってくれない?」
 キタ!
 それは彼女の私に対する合図でもあった。
「わかった」
 そう返事をしながらも内心はどきどきだった。
 俊輔君の後ろに回り両手を思いっきりうえに伸ばさせ、そして……。
「ガチャリ」
「え?」
 金属音と不思議そうな顔をして振り返る俊輔君。
 彼の両手首は頭の上で金網に固定されていた。
 私が後ろ手に隠していた金属製の手錠によって。
「な、なにすんだよ!」
 ものすごい勢いでほえる俊輔君の勢いに、私は思わずあとずさった。
「まあまあ、そんなに怒らないでよ」
 そんな俊輔君に対しても高月さんは平然とした表情で近づいてくる。
「あたしが頼んだんだよ、俊輔の顔がかっこいいのはわかってるからさ、他のところはどうなのかと思ってね」
「ほ、他のところ?」
「そうそう、ここがかっこいいかな? ってね!」
 そういうと高月さんは一気に俊輔君のジャージと下着を引き降ろした。
「ちょ、な……」
「え?」
 一瞬の出来事に俊輔君も私も言葉を失った、
 彼はこんな目に会うとは思っても見なかっただろうし、私もいきなりおろすとは思わなかったし、それに私たちの目の前に現れた俊輔君のおちんちんは、今朝高月さんに見せてもらった携帯電話の画像のものとはまったく違っていた。
 それはまるで幼稚園の頃にプールの着替えで見えた同級生のようなおちんちんだった。
「真っ白で短小包茎なうえ中三になっても毛の一本も生えてないなんて信じられない!」
 容赦のない高月さんの言葉に顔を真っ赤にした俊輔君は、顔を真っ赤にしながら必死で体をくねりながら、おちんちんを隠そうとしている。
 ついさっきまでのキザったらしくポーズを決めながら写真を撮られていた俊輔君からは、想像も出来ない姿だった。
「女子にモテまくりなのに浮いた話が一つもないと思っていたら、こんな理由があったからっだったんだね! こんなかわいい赤ちゃんみたいなおちんちんじゃ、女の子に見せられないもんね! あたしたちは見ちゃったけど!」
「や、やめてよ! 見ないでよ!」
「携帯のカメラじゃ画像がちっちゃくて、おちんちんがあるんだか無いんだかわからないや!」
「そんな事言わないでよ!」
 いつも自信に満ちている俊輔君が、半分べそをかきながら高月さんに良い様にあしらわれている。
 おちんちん一つで男の子ってこんなに弱くなっちゃうんだ……。
 俊輔君のおちんちんそのものよりも、その情けない姿を目にしたことにより、今までにない感情が私の心に表れてきた。

 モットオチンチンヲミタイ

 今日この日が私の人生を大きく方向転換させることになるとは、今朝起きたときには思いもしなかった。

 ちなみに私の名前は「高円寺真紀」生まれて14年間でみっちゃんと呼ばれたのは今日が初めてのことだった。